ボーカル教室 Divaluxe 渋谷校

ボーカル教室 Divaluxe 渋谷校です。

マスク

毎日、毎日マスク、マスク、マスク。

大変な日々が続いていますね。

顔の半分は覆ってしまいますし、顎、口に対してかなりの負荷がかかっている人が多いのが見受けられます。

負荷がかかった状態に加えて、マスク自体が声の響きを妨げてるので、どんどん声が小さくなっていってますよね。

店員さんの声等。1発で全部聞けることのほうが少なくなってきてるではないでしょうか。

発声的な観点からマスクをする弊害、解決方法、恩恵についてあげていきたいと思います。

弊害

1、側頭筋、咬筋(咀嚼する時の筋肉)等が硬くなる。

これらの筋肉は発声に欠かせない咽頭収縮筋群と繋がっています。咽頭収縮筋群の機能として、本来は食べ物、飲み物を食道へ送り届けるポンプの役目を担っています。

ただ、それ以外に発声に大きく関与する筋肉としても働きます。

軟口蓋を調整したり、咽頭共鳴腔の大きさ、形を調整したり、喉頭を引っ張ったりと、響きに関する部分に直接影響を与えます。

解決方法としては、

①あくびをしながら『んがんが』、『ふんがふんが』といろんな種類の声で発声してみる。

②蝶番あたりを緩ませるように、顎を開ける動作を何回かしてみましょう。その時舌の力も抜けると良いと思います。

2、表情筋の動きが悪くなる。

表情筋は顔面神経という脳神経が司っているのですが、実は顔面、表情の筋肉ではない発声に関与する筋肉も司っています。

顎ニ腹筋の後腹と、茎突舌骨筋という筋肉です。

この筋肉の機能は、舌骨を上方、後ろ斜め上へ引っ張り、飲み込みの後半時に作動し、嚥下を助ける役目を担っています。

こちらも発声に関与するのですが、この筋肉は過剰に収縮しすぎると、舌骨が高い位置にいきすぎえしまい発声を妨げる可能性があります。(過剰にですよー)

同じ顔面神経内に、表情筋、顎ニ腹筋の後腹、茎突舌骨筋はあるわけですから、どちらかが硬ければ影響しあうわけですね。

解決方法

①怒ったり、泣いたり、笑ったり、拗ねたり、感激したり、いろいろな感情を想像しながら、いろんは声をだしてみてください。

②耳の前あたりから表情までぐわっーと顔面神経がひろがっています。耳の前あたりを手で軽く円を描くようにマッサージすると良いと思います。

3、口呼吸になりやすくなる。

1、まずは脳への酸素供給がだいぶカットされた状態になってしまいます。普段鼻呼吸している時の、4分の一くらいになってしまうと言われています。酸素欠乏になるとちょっと頭がふらふらしたり、唇、手、背中等が震えてくる場合があります。

2、鼻のフィルターを通らなくなるので、マスクはしているとはいえ、喉への負担はあがります。

3、舌が低位になった後、(舌をあげたままで口呼吸はできない)口が開いたままになり、顎、頚椎にまで影響を与えます。首の角度によっては発声に悪い影響を与えかねません。

4、内臓全体も下に下がり免疫力も下がります。

解決方法

①舌の位置を上顎にくっつける癖をつけましょう。舌の位置が上にあれば、口で呼吸はできませんので、自然と鼻呼吸になります。

②鼻で呼吸しやすいマスクを買う。

一応マスクの恩恵もあります。

①吸気性の発声等特にですが、ちょっと空気が悪いところでも練習できる。喉が過敏な人はかなりフィルターになる。

②公共の場で、舌のストレッチとか、口まわりのストレッチとかできる。

恩恵については、、なんとも言えないところはありますが、やってみる価値はあるとは思います。

皆様、いつまでマスクが続くかはわかりませんが、マスクなんかに負けない発声機構を目指していきましょう。