【お悩み相談室】第3回 声ってどんな風に出来てるの?
みなさんこんにちは、Divaluxe渋谷校インストラクターの渡邊汐です。
本日は先日ご質問された方がいらっしゃった、
声とは?という問いに対する回答を紹介させていただきます。
質問された方は
「声ってなんとなく声帯っていうのが関係してるのはわかるけど
どんなふうに作られるのか知らないです」
とおっしゃっていました。
意外と声とは?という話は確かにあまり聞かないかもしれないな、と思い、
ブログの方でもご紹介したいと考えた次第でございます。
本日は少々マニアックな話を致しますが、よくわからないな、と思われる方程、
最後まで読んでいただきたいです。
大前提として、声、すなわち人の喉から発せられる音というのは
すべて「空気の振動」です。
何らかの振動が生み出され、それが空気を震わせることによって音になります。
そしてこの振動、一体どこでどのように作られるのか、といいますと
肺から来た空気の流れが声帯を振動させることによって、声になる前の空気の振動が
産み出されます。これを「喉頭原音」と呼びます。
喉頭原音はまだ声と呼ぶものではなく、人間が声として認識しているものは
この声帯で生み出された喉頭原音が声道と呼ばれる口までの道筋をたどり、
咽頭、口腔、鼻腔、口唇、様々な個所で共鳴または減衰、
喉頭原音に様々な変化や装飾がもたらされ、喉頭原音とは違う振動となって
最終的に外気を震わせます。
これが人間の耳に届き鼓膜を震わせ、「声」として認識されるわけですね。
では、この「声」の違いはいったいどこがどう違うから違いが出来るのか?
ここが重要なポイントとなります。
ただ、ブログの記事1本で紹介できる量ではないほど無数の要素が
関係しておりますので、今回は喉頭原音の一部だけご紹介します。
喉頭原音に違いを付けるもの、それは声帯の閉鎖と伸展です。
①声帯の閉鎖
読んで字のごとく、声帯を閉じる動作です。
この動作をつかさどっているのは外側輪状披裂筋、横披裂筋、斜披裂筋 etc...
声帯が閉じられると、肺から来た空気の流れが声帯によって遮られ、
空気が隙間から外に出る動作と同時に声帯が振動します。
閉じる力が強ければ強いほど空気が漏れる量が減りますし、
弱いほど空気が漏れる量が多くなります
②声帯の伸展
読んで字のごとく、声帯を進展(引き伸ばす)させる動作です。
この動作をつかさどっているのは輪状甲状筋、胸骨甲状筋 etc...
声帯が引き伸ばされると、空気の振動によって震える声帯の振動が細かくなり、
(振幅、波長が短くなる)これによって声帯の振動で生み出される音の
周波数が高くなります。
すなわち、音が高くなる、ということですね。
イメージしていただくとわかりやすいのは、ギターの弦です。
ギターの弦は強く張れば張るほど、音が高くなりますよね?
同様の現象が声帯でも行われているというわけです。
これらによって、声の高さや低さ、息漏れの多さ少なさなどが大きく変わってくるわけですね。
少々長くなってしまいましたので、本日はここまでとさせていただきます。
少しでもみなさんの参考になれば幸いです。
以上、Divaluxe渋谷校インストラクターの渡邊汐でした。