ボーカル教室 Divaluxe 渋谷校

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逆流性食道炎と声の関係について

お疲れ様です。

オーナーの角田紘之です。


人は食べ物、飲み物、唾液等を飲み込んで(嚥下)から約10秒弱後に胃に到達すると言われています。


この間、咽頭収縮筋、食道の上部括約筋、下部括約筋等はえっさほいさと収縮、弛緩を繰り返しています(蠕動運動)。


胃に送った後は、仕事終わりー!という感じで休むわけです。次の外部からの侵入に備えるわけですね。


ただこれを乱す病気があります


皆様ご存知、逆流性食道炎

胃に送ったと思ったら、なんか溢れてきちゃったよー って感じですよ。


胃酸等、まあいわゆる酸ですね、食道、咽頭のほうまで戻るわけですから、咽頭粘膜(ひどい時は上咽頭まで)、声帯粘膜(特に後ろ側)等を荒らし、発声に影響を与えます。


せっかく送り込んだものをもう一回胃に送らなきゃいけないので、収縮筋群、括約筋群はさっきやった収縮、弛緩をまた繰り返していかないといけないわけです。仕事が増えるわけですよ。疲れますよね?これもまた発声に影響与えます。


具体例としては、嗄声、常に咳がでそうな状態、声が裏っかえる、ピッチが低くなる、喉頭を下げる発声がしにくい等があげられます。


逆流性食道炎の原因の多くは、食べすぎ(特に辛いもの)、炭酸水(ゲップ)、お酒の飲み過ぎ、食べ後すぐ横になる行為。


歌手は普通の人より喉への意識が強い分、より強い影響があると感じているでしょう。


後は、自律神経をも乱す可能性もあります。ざっくりいうと興奮を司る交感神経、緩和を司る副交感神経のこと。


収縮筋群、括約筋群は交感神経系で、興奮、活発に動く昼間の時に優位になる神経です。


なので、これらの筋肉の使い方のバランスが悪いと、眠れないとか、疲れやすい、イライラするとか、いろんな不調も起きやすいのですね。


この状態が喉に良いわけありませんよね。


それと、驚愕事実で、健康な場合でも胃酸が食道に戻ることはあるのですが、その瞬間、収縮筋群、括約筋群、気管支等が意図せずに一瞬過緊張になることがあるそうなのです。


なんとまあ、びっくり現象ですね。


これを"反射"と呼ぶらしいのですが、まだあんまり良くわかってないところもあるみたいです。